|
お盆まえのある日、汗をふきつつある方がお寺に来ました。「和尚(おしょう)さんいま石屋さんと一緒に墓を建てたんやが、お経あげてくれんやろうか」と。突然のことで少々驚きました。お墓や仏壇、位牌を新しくしたときにする法要を開眼(かいげん)といいます。それと反対の古くなったものを処分する時、いわゆる当地のお性根抜き、これが閉眼(へいげん)というのです。今日からあらためてお供養させて頂きます、回りのお墓や天神地神の方々もよろしくお願いします、というあいさつがこれにあたります。
これから言いますと、アパートや借家に住む、あるいは新築の方も、このように目には見えないものですが、守って頂く善神たちにごあいさつをしない法はありません。一見自分の力だけで家内安全のようには見えますが、目に見えない存在というのも大切でしょう。それがあるからこそ地鎮祭を行い、新年には神社やお寺に初詣りをして、新しくリフレッシュをしようと願うのですし、日本にあるその月々のお節句もそういう季節や自然と共にあり、共に生きて行く生活のチエと言って良いと思います。
話は一寸横道にそれましたが、最初の話にもどしますと和尚さんもそれぞれにいそがしい時があります。突然こられても不在の時だったらどうするのでしょう。あらかじめ電話一本入ってればちがうと思うのです。「和尚さん、寺におらんなんだ」というよりは都合のつく時を聞いておくこと。ましてや普通のおうちでもそうだと思うのです。食事時はこまりますし、もちろん準備の火の使うときもそうです。一声かけておく。これはいつの時でも、仏事にかぎらず大切なもののようです。人間関係をうまく行こうと思ったら、仏さまでも、生きてる人間に対しても、やはり心をかけてみたいと思います。そこからですよ。
|